成人年齢は何歳が妥当なのか？

それぞれの国や社会には「成人」という年齢区分があります。

日本では、２０１６年に投票可能年齢が１８歳に引き下げられました。２２年には成人式の年齢も１８歳に引き下げられました。このような事象があるたびに「成人とは何歳が妥当なのか？」という議論が持ち上がります。

成人年齢とは、何歳が妥当なのでしょうか？

文化によって変わってくる。

「成人」というものを、「結婚の責任が持てる」「契約の責任が持てる」「お酒を飲むことの責任が持てる」といった責任ある振る舞いが出来る年齢を指すのであれば、その年齢は「文化によって異なる」と言えます。

たとえば外国では、飲酒の可能な年齢が１６歳であったり、自動車免許の取得年齢が１６歳であったりする国があります。「日本とそれらとどちらが正しいのか？」という議論は不毛で、それは各々の文化と照らし合わせて考えることが大切です。

江戸時代までは１５歳が成人年齢だった。

日本でも、成人年齢が二十歳と定められたのは明治２９年のことなのだそうです。江戸時代は１５歳が成人とされていました。

江戸時代では、１６歳の子をもう大人扱いしていた、ということです。

平安貴族などは、１２歳で成人とみなして皇位を継いだ、などと教科書で読んだ記憶があるでしょう。

 

学べば学ぶほど大人になるはずなのに・・・

社会は、立派な大人になるために様々なことを勉強させます。日本や先進国の学生たちが、１日７時間も勉強しさらに塾にまで通うのは、立派な大人になるためです。

しかし不思議なことに、あまり勉強の量が無かった時代のほうが成人として自立する年齢が早く、たくさんの事柄を勉強させられる時代・文化のほうが成人年齢が遅くなっています。

近年、成人式の荒れる出来事がよくニュースになりますが、「二十歳でも成人出来ていない」と感じている人は多いでしょう。選挙年齢や契約可能年齢を１８歳に引き下げるより、逆に年齢を引き上げる必要があるのではないかと感じている人は多いでしょう。

結局、学校の授業としての知識を詰め込むことは、人を責任ある行動の出来る大人にするうえであまり役立っていないのです。

勉強ばかりさせても、逆に何も出来ない。

日本にせよ中国にせよ、受験戦争や一流企業信仰が加熱しています。子を一流企業に入れるために親は子を塾に通わせ、「あなたは勉強をしていればいいの」と言って家事や料理、部屋の片付けなどを全然やらせない、という家庭も多いものです。

この子は、数多くの歴史年号を頭に詰め込んで一流大学には入るかもしれませんが、しかし社会性が欠如していたりします。

逆に、あまり学校の勉強をしていなくても、高校１年生でもうアルバイトを始めて社会に揉まれた子のほうが、二十歳の時点で社会的な振る舞いを心得ていたりします。

社会の子供を早く成人（成熟）させたいなら、勉強ばかりさせるよりも社会の一員としてアルバイトなどを経験させるほうが良さそうです。

選挙権を十代の子に与えたいなら、アルバイトなど体験させて、「どういう上司が信頼に値するか」といったことを体験的に学ばせる必要があるでしょう。

肉体的な成熟はもっと早い

肉体的な成熟は、二十歳よりも１８歳よりももっと早いです。

女性の初潮は「妊娠する準備が整った」という証ですが、人間の体は１０歳程度で母になる覚悟がある、ということです。

男性は１２歳程度で精通を迎えます。初めて精子がペニスを飛び出ることを精通といい、女性の初潮と対を為す現象です。これも、肉体的に父になる準備が整ったことを示します。

そして男女にとって、初潮や精通は、セックスへの目覚めを意味ます。

生の関心において、セックスや恋愛の占める割合が急速に大きくなっていきます。液体が性器を通って性的な快感を知ると、「性的な快感を得たい」という興味を抱くのは、人として自然なことです。

肉体の成熟と社会通念に差があり、人は苦悩する。

上述のとおり、人は１２歳程度でもう、性的な快感を知るのです。それを体験したいと密かに興味を抱きます。

しかし社会は、「高校生のうちは恋愛禁止」とか「大学を卒業するまで外泊は禁止」などと、若年者のセックスを禁じようとします。

真面目な子ほどこうした規則や道徳を守らなければと気を張りますが、体は性的体験を求めます。そのはざまで若者たちは苦悩します。

社会は学生たちにセックスの仕方を教えず、１５歳、１７歳の子が勇み足でセックスを体験しようとすると、獣のようなセックスをする男性たちの餌食となって酷く傷つきます。

私たちの社会は、セックスの扱いが非常にいびつです。そして、規制をしているはずなのに結局女性たちが傷つくような性文化を作ってしまっています・・・

１６歳だから結婚してよい、１６歳だからセックスしてよい、という問題ではない。

つまり、「１６歳だから結婚してよい」「１６歳だからセックスしてよい」という問題ではないのです。１６歳だろうが２８歳だろうが、結婚をするための責任感が育っていない人も大勢います。娘が学生妊娠をしてしまったとき、「うちの子はもう１６歳は過ぎたから結婚させて大丈夫だろう」と考えるのはとても浅はかです！

そして、セックスを開始して良い年齢が１６歳だとか１８歳だとか決めるのも無理があるのです。それはとても個人差の大きいものです。

初潮や精通を経て、性的な快感を知っているかどうかも重要ですが、セックスを安全に交わすための識別力や自制心があるかどうかも、とても重要なことです。

そして、女性の初潮のほうが平均年齢が若く、初潮を経なくてもオナニーの快感を知りうる体の仕組みをしており、さらに問題を複雑にしています。

「セックスは大人になるまでしてはだめだ」と大人たちから言われ、しかし５歳でもうオナニーの快感を知ってしまう女の子にとって、「どう生きればよいのか」という苦悩は人知れず複雑で、難解なものでしょう。

年齢の問題ではない、ということ。

結婚の責任を背負える時期にせよ、適切に選挙投票が出来る時期にせよ、自分で金銭契約が出来る時期にせよ、恋愛やセックスを開始できる時期にせよ、どれも年齢の問題ではないのです。

それらは社会や個々人によってまったく大きな差があります。

人の世話をしたい、という興味がないなら結婚には早いと言えます。

自治会の参加に興味がないなら、適切な投票などできないでしょう。

快楽の自制が出来ないなら、２５歳でも彼氏を作るには早すぎるのです。

快楽の自制が出来るなら、８歳の女の子がオナニーをしても罪悪感にさいなまれる必要はないのです。

クリスタルチルドレンが常識を壊していく。

そして、１９９０年生まれから急増しているクリスタルチルドレンたちが、「成人とは何歳なのか」「何々は何歳頃から可能なのか」という概念を壊していきます。良くも悪くも壊していきます。

クリスタルチルドレンには知性の弱い子が多いです。１８歳でクレジットカードの契約は心もとない子が多いですし、適切に選挙投票をするのも難しいものがあります。団塊の世代、学生運動の頃の大学生とは、知性や感性に非常に大きな違いがあるのです。

そしてクリスタルチルドレンには、生まれつき膣の濡れやすい体質をした子が多いです。幼少の内にオナニーの快感やセックスへの興味に目覚めてしまう子が多いのです。

どう生きれば良いのか？それは個別に考えていく必要があります。

親御さんは、自分の子を観察しましょう。

あなたは、自分自身を観察しましょう。