牛乳を悪者扱いする必要はないです。
- acousticlife111
- 2022年3月1日
- 読了時間: 5分
数年前に、「給食に牛乳を出さないでほしい」という声が学校関連から大きく上がりました。
そして「牛乳は牛の乳で、人間の食べ物ではないから摂るべきではない」などという声が続き、学校で牛乳を廃止すべき動きが強りまりました。
こうしたニュースを見て、「牛乳を飲むのはやめよう」と考えた人もいるでしょう。
牛乳を悪者扱いする必要はないです。
結論を言えば、牛乳を悪者扱いする必要はないです。
食生活の中に適度に取り入れるべきですし、牛乳を飲んだほうがよいです。
和食と合わないから廃止すべき、は横暴な意見!
「給食は和食が中心。牛乳は和食に合わないから廃止すべき!」という意見は、横暴だと言えます。
たしかに和食に牛乳が合わないと感じる人もいるでしょう。
しかし給食の習慣を続けたことによって、別に和食の献立に牛乳が出ても抵抗のなくなった人も多いはずです。
「合わない」という話をするのであれば、和食の献立のデザートにプリンが出てくるのも合わないと言えます。オレンジのカットが出てくるのも合わないと言えます。
しかしそこに声をあげる人はいないでしょう。
牛乳が給食に採用されたのは「栄養価が豊富」だから。
牛乳が学校給食に採用されるようになったのは、「栄養価が豊富」だからです。安く効率よく様々な栄養がとれます。
そして全国の学校で牛乳が採用されることになりさらに乳牛が安くなり、生産コストがシビアな学校給食の強力な味方となりました。
「和食と合わないから飲みたくない」という人の感情は無視されるべきではないですが、だからといって市全体、国全体の給食から牛乳を廃止する論調は横暴です。
「牛乳は牛の食べ物だから人間に合わない」も横暴。
上の論調と併せて巻き起こったのが「牛乳は牛の食べ物だから人間に合わない」、よって給食以外でも飲むべきでない、という声です。
その理論で言うのであれば、地球上の食べ物において人間のために生成されているのは、「ママのお乳」のみです。女性の母乳は子を育てるために存在しています。
それ以外の食肉や野菜、穀類などは、人間が「生き延びたい」という欲求から食を試し、そして人間の体をそれらの性質に適応させてきたにすぎません。
牛肉ステーキは人間のためにあるわけではありません。
牛乳に拒絶反応を示す人もいるが、魚に拒絶反応を示す人もいる。
「牛乳は牛の食べ物だから人間に合わない」と大声を上げた人は、我が子が牛乳に拒絶反応を示す体質をしていたのではないかと思われます。
「拒絶反応を示すから食べるべきでない」と考えるべきなのでしょうか?
たとえば、日本は刺身や寿司などの生の魚を美味しく食べますが、外国人には生の魚を消化できない体質の人もいます。生臭い、気持ち悪いと言って拒絶反応を示す人もいます。
しかし日本人は魚を積極的に食べます。
日本人は、島国という文化から魚を多く食してきたので、国民的に魚への耐性が身についています。だから食べられるのであって、本来生の魚が人間の体に合った食べ物というわけではありません。
また「牛のお乳は人間の食べ物ではないが魚は人間の食べ物だ」という理屈は通りません。
牛乳は安価で栄養価が豊富。健康維持に活用すべき。
牛乳は、少なくとも現代日本や多くの先進国において、「安価かつ栄養価が豊富」という優秀な食材です。
乳業もすでに大きく発達した基盤があります。
牛乳を悪者扱いせず、健康維持や美味しい食事にうまく取り入れていけばよいです。
豆乳を推奨していますが、牛乳を否定しているわけではありません。
私はコラムの中で、「豆乳を飲むのは体に良い」とよく書いています。
しかし、牛乳を否定しているわけではありません。
豆乳を飲みながら、牛乳も飲んだらよいです。
特に、動物性たんぱく質が不足しがちな人にとっては、牛乳はとてもありがたい食材です。
牛乳でお腹を壊す?慣れで改善してくる人も。
「牛乳を飲んだらお腹を壊すから飲みたくない」という人もいるでしょう。
ブループリントに基づく体質で、牛乳を飲むべきでない人もいます。
しかし、牛乳でお腹を壊す人の中には、毎日しばらく飲み続けていることで、お腹を壊さなくなってくる人もいます。
耐性の問題にすぎないのです。
親があまり牛乳を飲ませない家庭の子には多いでしょう。
子供の頃は牛乳をよく飲んだが、大人になって飲まなくなった人にも多いでしょう。「体質が変わった」というか「耐性を失った」だけであることが多く、給食で飲んでいた頃のように頻繁に飲むと、お腹を壊さなくなる人もいます。
また、熱を通してから飲むことでお腹を壊さない人もいるはずです。
ホットミルクにして飲んだり、カフェオレやココアに混ぜることで健やかに飲めるでしょう。
ホワイトシチューに混ぜるぶんにはお腹を壊さないのではないでしょうか?
スーパーフードという言葉が好きなら、牛乳を毛嫌いするのはもったいないです。
もともと牛乳というのは、このうえないスーパーフードです。あまりにも当たり前になりすぎ、そして給食で強要されるから疎む人も出てくるのでしょうが、本来はとても素晴らしい食材です。
学校給食を中心に、牛乳を飲む文化が広く発達したから、酪農を営む農家が増え、大量に安価に流通するようになったのです。
日本は、スーパーフードの1つが驚くほど安く流通しているのです!
ハーブティよりも牛乳のほうが栄養価が高い。
500mlのポットで出されるハーブティーを飲むよりも、コップ1杯の牛乳のほうがずっと栄養豊富です!
「健康に良い!」と言ってここ数十年で様々なハーブティや健康茶やドリンクが登場しました。それらはどれも高額です。しかし、最も安い牛乳のほうが栄養価が高いのです。
ハーブティやスーパーフード、健康食材など好む人ほど、牛乳をないがしろにする傾向があります。「お洒落なイメージを作りたいからハーブティを飲む」と言うのであればわかりますが、本当にあなたや子の健康を考えているなら、珍しいハーブティを色々買ってくるよりも、毎日冷蔵庫の中に牛乳を置いたほうが、ずっと有意義です。
高栄養素な牛乳を選ぶ必要もありません。各スーパーのプライベートブランドの1リットル128円の牛乳だってスーパーフードです。