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執筆者の写真さと

100年前の景色を求めて

100年前の景色を求めて


ボロい宿を見つけてはワクワクしてしまう

これは一種の病気だろう

帰って笑い話にするつもりでも

新しいネタに追いやられ 忘れ去られていく


薄暗い廊下は いつもホコリ臭くて

電気のなかった時代への タイムマシンのよう


 いつも何か壊れているけれど それで何の問題がある?

 開き直られたら何も言えないな 100円しか払ってないし


鉄のヘビみたいな汽車が 長い胴体を揺らして停まる

ギヤァと音を立てて まるで怪獣だ

無賃乗車するつもりはないが

切符はどこで買うの? 僕はどの汽車なの?


薄暗いホームでシャーシャーと気を吐く

壊れてトラブル起こしてばかりの タイムマシンのよう


 いつも何か足りていないけれど それで何の問題がある?

 ヘビの怪獣に群がる人々 100円すら払ってないし


それは違うよ 1つ前の汽車だ

予定通り時間に遅れて 大勢を飲みこんでどこかへ行く


 いつも何か壊れているけれど それで何の問題がある?

 開き直られたら何も言えないな 100円しか払ってないし


 いつも何か足りていないけれど それにも慣れなくちゃな

 すきま風は思いのほか寒く ヘビとの闘いは続く


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