ホタル
12年にたった一度だけ 地球に寄り道する
流星群は今年もなぜか お目にかかれるらしい
頻繁な来客など彼は好まないそうだけど
君はもう 出迎えの仕度を済ませてしまうところ
「川原へは君一人で行けばいい」
「冷たいな…」そんな彼に腹をたてる
その瞬間 君の瞳 旅立つ
キラリと一粒 流星
願いは届きそうもなく
川に逆らいながら吹く夜風に 小さく震え出しても
上着を取りに戻るつもりは これっぽちもないのだろう
コトバでは埋められないほどの感情
繊細な指の先で 転がしている
その瞬間 君の頬 旅する
キラリと一粒 流星
空はいつもより蒼く
月光 泣き顔 青白く照らし出す
ホタルもきっと 君を仲間だと思い込んで なだめに来る
その瞬間 君の瞳 旅立つ
キラリと一粒 流星
どこまで独りで旅する?
やがては 行き着く場所を知る
一緒に さぁ僕と光ろう
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