誰かが不貞腐れた僕らをつまんで トラックの荷台に放り込んだ
「地球」という名前の 古びた乗り合い(ピックアップ)トラックだ
それが優しさなのか厳しさなのか 誰もわかりやしない
ヤツは無口なもんだから 何を考えてるか知らない
風に吹かれながら 暮れていく夕陽を見ている
冷静とも少し違う 疲れて声も出せないだけだ
ごめんね 僕は待ち望んだ英雄じゃない
一介の旅人だ 旅人ですらないかもしれず
魂の色が何であれ ボロをまとった世捨て人
誰かの懐かしい言葉をつまんで 手帳の中に放り込んだ
「希望」という名前の 焦燥ばかり詰まった駄文だ
それが優しさなのか虚勢なのか 僕もわかりやしない
旅が終わるその前に 地図を描いちゃいけないのか?
悦に浸りながら 遠ざかる街を見ている
前世ならばきっと もう少しはマシだったんだ
ごめんね これは僕の作品とは言い難い
揺れる荷台で ペンが暴れブレた結果に過ぎず
魂の色が何であれ 僕はおそらく歩くべきだ
多くを期待しないなら 差し出されたパンだけで涙は涸れる
耕す人の背中が あぜ道からはよく見える
ごめんね 僕は待ち望んだ英雄じゃない
一介の旅人だ 他人の救いを待つ側の身
魂の色が何であれ ボロをまとった世捨て人
ごめんね これは僕の作品とは言い難い
揺れる荷台で ペンが暴れブレた結果に過ぎず
魂の色が何であれ 僕はおそらく歩くべきだ
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