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  • 執筆者の写真さと

ブカブカ

ブカブカ


 僕らがまとう夢は 少しブカブカなくらいで丁度いい

  人の成長は すぐにそれに 追い付いてしまうから


腰まで届きそうな黒髪をなびかせながら

埃舞う夕暮れのあぜ道を 駆けて行く少女


後から来た車が あっさりと追い越していく

少女は歩みを止めて 僕らに大きく手を振った


荷台から臨む 遠ざかる景色が 僕は大好きだ

何一つ 見逃しちゃいけないような気がするからさ

少女のサンダルが大きすぎるのも 

僕はその時 見逃しはしなかった


 僕らがまとう夢は 少しブカブカなくらいで丁度いい

 人の成長は すぐにそれに 追い付いてしまうから


今にも壊れそうな 車に押し詰められて

僕は再び 小さなこの町に戻ってきた


僕の住む大都市は 何でもあったはずなのに

何もないこの町で 足りないものが見つかりそうさ


荷台から臨む 遠ざかる景色が 僕は大好きだ

何一つ 見逃しちゃいけないような気がするからさ

少女のスカートは大きすぎるけど 

それは彼女にとてもお似合いだった


 僕らがまとう夢は 少しブカブカなくらいで丁度いい

 人の成長は すぐにそれを 追い越してしまうから


 僕らがまとう夢 それだけは 誰かのお下がりじゃダメらしい

 人はそれぞれ 誇りや自我を 自分らしさで着飾ろう


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