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  • 執筆者の写真さと

アネモネ

アネモネ


君のことをずっと歌っていよう

忘れぬよう 壊さぬよう

会いたくて 逢いたくて アイタクテ 会えなくて もう

掠れる声 明日はどこへ


思い出とは 押し花のようで 色褪せる こともなく


 君の優しい歌が とてもとても好きだった

 ただそれだけのことさえ 伝えられず

 アネモネの花のように 穏やかに揺れながら

 今頃どんな窓辺で 朝露を浴びているの


君のことをずっと歌っていこう

忘れぬよう 失くさぬよう

会いたくて 逢いたくて アイタクテ 会えなくて もう

諦めたって 後ろめたくて


思い出とは 造花のようで 息もせず 生きもせず


 君の優しい歌が とてもとても好きだった

 ただそれだけのことさえ 伝えられず

 アネモネの花のように 穏やかに揺れながら

 今頃誰のところへ 春を伝えに行くの


君のことをずっと歌っていよう

忘れぬよう 壊さぬよう


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