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  • 執筆者の写真さと

食べかけのパン

食べかけのパン


見切り発車で飛び出した あの春の日

切ない歌を口ずさむ 自分への餞(はなむけ)に


この前下見した次の街を見た後では

車窓からの風景は そっと穏やかで優しい


 一人でも生きていける

 ずっとそう思ってた

 それじゃどうしてこんなに 鼓動がざわつくんだろう


美しいと感じるものは なぜ変わっていく

ためらいを感じても そうさ もう引き返せない


冷たい雨に打たれて 心が凍り付きそうでも

ここで出来ることを探し 前を向こうと誓う


 どこででも生きていける

 やっとそう思えたから

 年齢でも季節でもない 自分の区切り信じたんだ


変化という憂鬱を どう乗り越えるのか

学校では教えてくれないのに 避けては通れない


食べかけのパンを投げ捨てて出掛けるように

そう 憂鬱を上手く忘れるんだよ


 一人でも生きていける

 ずっとそう思ってた

 住む街を変えるなら 僕も変わらなくちゃいけない


 一人でも生きていける

 ずっとそう思ってた

 人人の力を借りてばかりで でも前より大きくなった


 一人を謳歌したかったのに 無性に人の役に立ちたい


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