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  • 執筆者の写真さと

混ぜ合わせ

混ぜ合わせ


どれだけ長い距離を飛んできただろう

振り返れば分厚い小説のように 風景の多くはもはや思い出せない


なのにまだ 折り返しにも満たないという

さらに多くの風景を この体は食べつくせるだろうか


 飛び立った者だけが知る 空の広さ

 道はなく しかしルートは無数にある

 まだ見ぬ物語を想像(おも)って それだけで涙あふれる


誰かの悲しみに見てみぬふりをして

いつか舞い戻って寄り添うと この心に決めたはずだった


しかし今 差し伸べるべき人の多さに戸惑う

与えれば減る宿命に この翼は耐えきれるだろうか


 仲間に声を掛けて 届くのかが怖い

 見返りのない優しさを 人はまだ知らず

 様々な種類の涙の これがどれだかはわからない


これから出会う絆 魂の友は何を語る?

やりたいことが多すぎて 生まれ変わる理由(いみ)を悟る

もっともっと大きな翼で クシャクシャの魂(こころ)を飛ばすには?


 飛び立った者だけが知る 空の広さ

 道はなく しかし希望は無数にある

 私とは違う色の羽根を それも似合うと気づいたときに…!


 問いかけて 答えがないままに飛び続け

 生が複雑だと思い知ったら もう頭は要らない

 様々な種類の涙の 混ぜ合わせで光り輝く


 様々な種類の涙の 混ぜ合わせで光り輝く


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