top of page
  • 執筆者の写真さと

ローファー

ローファー


ローファーが苦手だった あの頃の僕は

だって鎖(レッグチェーン)みたいに重くて黒くて

すぐに履きなれる友人たちを見て 不思議でならなかった


「大人になるための準備」か たしかにそうだな

アホみたいな矛盾に 慣れておかなきゃならないらしい


 靴音鳴らして 大人を気取って

 無表情という仮面で 駅へと急ぐ

 靴音鳴らして 大人を気取って

 その音が心地よくもある 今日この頃


誰かの絵をなぞっても 上手に描けた 気がするだけ

それじゃ虚しいこと 僕が一番よくわかってる

虚勢を張る投稿者たちを見て うらやましくも思った


裸になりたいと ときには思う

背伸びして 背伸びやめて 肌呼吸しないと人もすさむんだ


 靴音鳴らして 大人を気取って

 無表情という仮面で 駅へと急ぐ

 靴音鳴らして 大人を気取って

 寂しがり屋のくせに イヤホンで耳をふさぐ


着たいのは制服ではなく ローファーでも虚勢でもない

あふれんばかりの笑顔

それって幾らで買えるんだっけ?


 靴音鳴らして 大人を気取って

 無表情という仮面で 駅へと急ぐ

 靴音鳴らして 大人を気取って

 その音が心地よくもある 今日この頃


 靴音鳴らして 大人を気取って

 連絡も入れずに サボってみようか

 靴を放って 大人を交わして

 あぁ 裸になるのは 僕一人でも出来るのか

閲覧数:3回0件のコメント

最新記事

すべて表示

女神は問う

その剣がその手に 合ってるのはよくわかる この声に合った歌は 一体どこにあるのかしら? 芸術も冒険だ 何かを探して旅をする 「月並みな人生じゃイヤです」と そういえば神様に ねだったんだったわ あの物語の中で 私に似てるキャラは誰? 久しぶりに読み返すと 感じ方が変わってる...

街はきらめき

茶色い革のリュックを背負って どこにおでかけ しようかな 大人になった気分でいるのに 「かわいいね」って みんな頭をなでる ハンカチーフしか入ってないのはナイショ 何か見つけてくるからね 街はきらめき 私を誘う 色とりどりのポップカラーは 天使みたい...

青春はあまりにも長く

落ち込むことにも飽きてしまったわ 青春は あまりにも長くて 遅咲きで良かったと 近頃は思うの 私の愛しい人は 神様が用意したのかしら それとも私が用意したのかしら あなたと恋して 自信が湧いたの まだあと百年そばにいてくれる? 恩返しに 時間がかかるんだもの!...

Comments


bottom of page