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セラピージプシー

セラピージプシー


ずっと遺っていた耳たぶの傷痕 いつの間にか消えている

鏡を凝視するヒマもないほど 忙しかったこの頃


見えないのに 揺れたり痛んだり

心は 魂とは違うのかしら


 癒えない傷なんて ないのかもしれない

 忘れているうちに何かが変わっていく


恐れや悲しみに名前を付けたって 猫みたいに着いてくるだけ

愛想をつかした病院のように 私の分析もアテにならない


知らないことを 恐れたり憎んだり

魂は 心とは違うのかしら


 癒えない傷なんて ないのかもしれない

 人が皆 進化する生き物なのだとすれば


「気持ちはわかるけど 前を向きなよ」

そう 私もきっと 誰かに同じことを言うわ


 癒えない傷なんて ないのかもしれない

 忘れているうちに何かが変わっていく


 癒えない傷なんて ないのかもしれない

 人が皆 進化する生き物なのだとすれば


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