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  • 執筆者の写真さと

エンピツかじっては

エンピツかじっては


見知らぬ国の古ぼけた町 幼いころに憧れていた

憧れていた それだけだった あまりにも遠くて 儚くて


窓の外見上げては空想した 帰り道 草原で空想した

違う世界がどこかにあるんだよ おひさまの匂いが するんだ きっと


 狭い路地裏すり抜けて もっと狭い路地裏に迷いこむ

 猫の通路 通れなくて 気になるけれど 大丈夫さ


帰りたい場所がどこかにあって だから僕は家を出る

快適なこのマンションは でも何かが足りない


エンピツかじっては空想した 公園 木の上で空想した

時が止まったようなその町は なぜか昼間がとても長いんだ


 露店に並んだガラクタに 魔法のオモチャがあったりはしない

 でもその中の一つがスイッチだ 笑顔の爺さんが 話しかけてくる


道しるべのとおりに進んだって 楽しいことがあったりはしない

立派な大人にならなくたって ならないほうが・・・


 露店のリンゴ1つもらって かじりながら後をついていく

 神様すら知らないおとぎ話 僕は今 

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