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  • 執筆者の写真さと

その火に当たっていいですか?

その火に当たっていいですか?


古いゲストハウスの安い部屋で目を覚ますと

100年前に転生してしまったような気がしたり


少し肌寒い北の地は 旅行者の影も少なく

保守的な村人の中で さいなまれる孤独もいい


 その火に当たっていいですか?

 尋ねても答えはないが

 渋く濃く淹れたチャイを 差し出されては微笑む


舗装も外灯もない道を 歩きすぎると後悔もする

食堂はおろか 商店さえも見当たらない


不似合いなスニーカーを 投げ捨てたくもなるが

裸足で歩くわけにもいかず セピア色に染まり切れず


 食べ物屋はどこにありますか?

 尋ねても答えはないが

 辛くないドーサを焼いて 差し出されては涙する


懸命に書いても読み返しはしない 旅日記は積もる


 その火に当たっていいですか?

 尋ねても答えはないが

 渋く濃く淹れたチャイを 差し出されては微笑む


 食べ物屋はどこにありますか?

 尋ねても答えはないが

 辛くないドーサを焼いて 差し出されては涙する


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