「夜空ノムコウ」は元々、SMAPの曲でした。
この曲の作詞はスガシカオで、だから彼がセルフカバーしており、Youtube上にはその音源もあったのでコッチを紹介します(*'▽')
さて、若い頃の私は、正直言ってジャニーズが好きではありませんでした^^;ジャニーズのCDなど手に取る気もしませんでした。そんな私が初めて雷に撃たれたように衝撃を受け、部活の後輩に「メグちゃん!SMAPのあの新曲のCD貸して!!」と懇願したのが、この「夜空ノムコウ」です(*'▽')
いやぁー名曲です!
美しく、そして切ないです。
切ない曲ってこうやって書くんですよ!っていう恰好のお手本ですね!!
近年、ボカロ曲やシンガーソングライター系の曲には、ナイーヴな曲が多いです。「夜」「藍」「アオ」といった言葉の印象深い感じの曲たちです。これらの支持者は多いので、「夜空ノムコウ」にシンパシーを感じる人は多いのではないかと思います。
しかし、この「夜空ノムコウ」は、近年の「夜」「藍」「アオ」たちとは決定的に違うことが、わかりますか?
「夜空ノムコウ」は「切ない」ですが、しかしこの曲を聴いて死にたくなる人はほとんどいないはずです。どうもこの曲の歌詞の主人公は、世を憂いています。未来を憂いています。しかしこの曲は、「切ない」だけであって「悲しい」ではないんですね。「絶望」でもないんです。
この曲は、ナイーヴな人々の気持ちに「寄り添い」ながら、でも闇や鬱の中に道連れにしようとはしません。寄り添いはしても暗くはしない、そんなことも出来るのですね!
歌詞って本来、こういうふうに書くものなんです。
聴く人を絶望に落としてはだめなんです。自分の闇の道連れにしてはだめなんです。
100万人もの人々を自分の闇の道連れにすることは、「癒し」ではありません。
「世の中クソったれだな!」「人なんか信じられねぇや!」と思ったとき、その感情を歌詞にしようとすることはOKです。でも、「歌詞に変換」しないといけないんですよ。ただ言葉を並べればいいわけじゃないんです。
「聴いた人がどう思うだろう?」「聴く人を、どういうふうにしたいだろうか?」と考えて、そうなるように歌詞を練り込む必要があります。
え?難しいって?
そうです!だから昔は、ミュージシャンになるためにはオーディションで厳しく審査をされました。歌詞を練り込む能力のある人だけが、大勢の人に歌を届ける権利を授かったのです。
まぁ昔も絶望を歌う歌手はいたものですが、ごく一部でしたよね。それを認めるプロデューサーは少ないものでした。「聴く人を悲しくしてはいけない」とプロデューサーたちは正義感を持っていたからです。
スガシカオという人は、「憂鬱だな」と思ったとき、それをポップスとして上手く昇華する能力が非常に高いですね!
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