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「何事も楽しくやればいい」は正しいの?

  • 2025年10月29日
  • 読了時間: 5分

勉強をゲーム形式で行うアプリなどが増えています。

また、数年前に地方で、「学校の掃除を点数競争にしたら皆が掃除をするようになった」というニュースが話題になりました。

「何事も楽しくやればいい」という意見が増えていますが、これは正しいのでしょうか?



正しくもあり危険でもある。初心者は良い。

「物事を楽しくやろう」「ゲーム感覚でやろう」という考え方は、良い面もあり、危険をはらんでもいます。一概に良し悪しを言い切れるものではありません。


その物事の初心者にとっては、「楽しくやらせる」という考え方は良いでしょう。

たとえば子供に体力を付けさせたいとき、いきなり農業を手伝わせて黙々とやらせても、それははかどりそうにありません。しかし、「目いっぱい遊んできなさい」と友達と遊ばせたり、親がボール遊びを誘ってあげたりすると、楽しいので子供はどんどん汗をかき、転がりまわります。そうしてどんどん体力を付けていきます。

勉強にせよ、ピアノなど習い事にせよ、フィギュアスケートなどスポーツにせよ、筋力や神経が発達するまでは苦痛に感じられるものは多いです。その最初のハードルを遊びながら行うことで、苦痛を感じずに基礎や筋力が身につくので、深堀りしやすい利点があります。



いつまでもゲーム感覚だと、子供は快楽主義になってしまう!

しかし「楽しくやろう」という考え方は、良い面ばかりではありません!

たとえば前述の掃除ですが、点数競争にして掃除を普及させたとしても、子供たちは「掃除をしたのではなく競争を楽しんでいるだけ」な子がいるのです。

その学校が点数競争をやめたらとたんに掃除をしなくなった。

高校に上がったら掃除をしなくなった。

家では全然掃除をしない。

そのような子は多いでしょう。

この子たちは他で掃除をしないだけでなく、ゲーム感覚の事柄にしか興味を持たなくなります。そして勉強や仕事など地味で義務的なことを、放棄するような子になってしまいがちです。



いつまでもゲーム感覚だと、成長が止まってしまう。

「楽しくやればいい」という方針でやっていると、途中で成長が止まってしまいやすいです。

たとえば音楽で上級者になりたいなら、「地味でつまらない基礎練習をコツコツと繰り返す」というプロセスが必要です。

クラシック奏者は楽器が非常に上手いですが、楽しくない地味な練習内容を、厳しく延々とやらされた経緯を持つからです。


スポーツだけでなく何にせよ、「楽しいから夢中になる」という段階を越えていかなければなりません。そうでないと上手になれませんし、職場や組織において戦力になってくれません。



ゲーム感覚で開始し、徐々に厳しさに切り替えていかなければならない。

勉強も趣味も、最初は楽しいやり方や楽しそうな事柄から取り掛かる考え方でもよいでしょう。

それによって基礎力や筋力を楽しく身に着けるとよいです。基礎が身につけばとっかかりやすくなりますし、「楽しい」と思えていれば積極的になれます。


しかし、ある程度のところで考え方を変えていく必要があります。

「今日はこの地味な練習を続けてみましょう」といったように、あまり楽しくないことにも取り組む時間を増やしていきます。

それによって、「辛いけど耐える」という忍耐力が身についていきます。忍耐力はその事柄だけでなく、人生の様々な場所にも活きます。



「人生は楽しいことばかりではない」と子供たちに教えなければならない。

何事もゲーム感覚で楽しくやらせれば、子供は初期の上達が早いでしょう。いつも笑顔でごきげんでいてくれるでしょう。

しかしこのような子たちは、生活の中で「楽しいこと」しかやりたがらなくなってしまう傾向です。タブレットを使って知能遊びは一生懸命にやる。でも部屋の片づけもお手伝いもしない、というように・・・。

学校や幼稚園では「明るく優秀な子」として目立つかもしれませんが、家では親の手を焼く厄介な子であり続けてしまいます。

ADHDと言われやすいのもこのような子です。


「人生は楽しいことばかりではないのよ」と親が教えなければなりません。学校の先生に期待するのではなく、親が、両親がしつけるべきです。家庭で何度も言わないと、しつけられません。

「ゲームをするのは良いけれど、まずは勉強をしてから。」

「趣味を楽しんで生きるのは良いけれど、生計のための仕事を8時間程度はこなしながら。」

「まずは家族や来客や地域住民のために貢献を。」

という価値観をしつけることが大切です。


「生活の7割は勉強や仕事や、つまらない義務的なことを行うものだ。残りの3割を楽しく遊ぼう」といった考え方を持つべきです。持たせるべきです。


子供がつまらなそうに、ふてくされていても、「つまらないことだって出来るようになっていかなければいけないのよ」と、道理を教え、理解させましょう。小学生のうちから、こうしたことを理解させるべきなのです。



親が理解していないと厳しい。

社会はどんどん、子供や初心者たちに「ゲームじみた教材」を与えるようになっていくでしょう。

そして子供たちはどんどん「楽しいことしかやらない」という快楽主義になっていってしまいます。

これは、親たちがモラルを理解して、子供たちをしつけたり手綱を締めなければなりません。

ほとんどの親は、理解できていないのです。

 
 

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